■主・富部家俊の仇討ちをする
杵淵小源太重光という。源平盛衰記に登場する人物。信濃国住人で富部家俊の郎党であったが、人の讒言によって勘当され横田河原の戦いに従軍することができなかった。そのため自ら足を運び、名のある将を討ち取って勘当を許してもらおうとしていた。
戦場で主・家俊を探し回っていたところ、佐井七郎弘資が討ち取ったとの話を聞く。佐井七郎弘資を見つけると逃げ出したのでこれを追いかけ、自分もろとも馬から引きずり落とし首を取った。主・家俊の首と討ち取った弘資の首を並べて遅参の詫び、敵を討ち取ったことを告げた。その後、弘資の郎党らと戦い力尽きて自刃して果てた。源義仲はこれを見て敵ながら惜しんだという。 |